『アフターダーク』村上春樹
はいどうも、お久しぶりです。
いつも通り唐突に始めたいと思います。
!書評コーナー!
今日(というか読んだのは昨日ですが)はかの有名な村上春樹さん著作の「アフターダーク」を読みました。
私は結構村上春樹さんが好きで、
と言ってもまだ「ノルウェイの森」と「羊をめぐる冒険」しか読んだことないのでファンを名乗るには余りにも浅はかなんですけども、、、
特にノルウェイの森のあの独特な言い回しだとか、描写から生まれるどことなく優しい(言葉がこれで適切かは自分でも分からん)世界観が好きなので、
友人におもろいけん読んでみっつって勧めてみたら、その友人はアフターダークも読んでみたらしく、
「アフターダーク読んでみて!読んだら感想教えて!」
て言われておー読むかー!ってなってたんですけど他のやつ読んだり、シンプルに読書という行為自体ストップしてたのもあってずっと読んでませんでした。(ほんますまん)
で、一昨日かな?その友人から全然関係のないことで連絡がきてそん時に
あ、そういや読んでなかったわ。読もっつって、
昨日買って3時間ほどで一気観しちゃった訳です。独特な文体ではあるけども読みやすいところも村上春樹作品の好きなところ。
感想としては、、、(今回私なりの考察とかも多いので長いです。すまん)
何かあの本読み終わった後の、
「ふぅ〜読み終わった〜、なるほどな〜」
「こういう作品かぁ〜、こういうことを伝えたかったのかぁ」
みたいななんというか、余韻?思想に耽りたくなる感覚?というのがあんまない。
爽やかな読了感というんすかね?そういうのが正直あんまなかったです。
いやこれは決して駄作だと思ったからとかそういう理由やないですよ。
うーん難しい!私がそう考える理由としては、
①表面的なストーリーだけ見れば、昔少し関わったことある男女がたまたま深夜のファミレスで再会し、明け方さらっと別れる。
きっと今後何か大きな関係の発展を彷彿とさせる何かもないまま。
ただそれだけだから。
②何かの伏線かな?と思わせる描写は多々ある。しかし、結果それが何であるか意味があるものだったかなどと物語の中で触れられることなく終わるため。
③(これはもしかしたらこの物語内で重要な意味合いをもつかもしれん。まあ別にそんな誰も読んどらんしいっか。)
何者でもない視点がこの物語の進行の役半分を担っている。所謂神の視点。
ただし、ただそこに登場する人物の状況を描写してくれるよくあるものではない。
その視点にもしっかりと思考が存在し、自分がどういう立場の人間(人間と描写するのも正しいか分からない)かを淡々と述べる。しかし向こう側からこちらを認識される事は絶対に有り得ない。
いわばドラマを見ている視聴者的存在が、この物語を進行するときがあるので登場人物への感情移入がしにくい気がするから。
以上3点ですかね。
うーん説明回りくどい。笑
内容はほんと、そのストーリーの中での出来事や人物の心情などが綴られているだけのはずなのに、どこか抽象的。
分かるようで何か大きくは掴めない。
人によっては「なにこの訳分からん本」てなると思う。私も多少なりその思いはあった。。
ただこの小説の中で「暗闇」というものは結構キーポイントとして存在すると思う。
実体がなく、掴めない。
そこに何も存在しない、いわば無の状態。
私は結構暗所に対し、苦手意識があるので割とそれが怖いものだったりする。
それがこの物語の中では
人の奥深くに潜む無意識的な悪だったり、拒絶だったりに例えられているような気がした。
自分がいつそこに落ちるかも分からない。
もしかしたらもう既に落ちているかもしれない。それすらも把握出来ていない。
何者でもない神(らしきもの)の視点は、それを教えてくれているのかな?と私は感じた。
しかしそこに対比して生まれる「明るさ」
温かな自分の居場所、情愛、過去の記憶、、
暗さがあるから明るさがある。(言葉のチョイスが幼稚すぎる)
いつも隣り合わせになって(最早一体化している?)その2つがあるからこそ、人は生きていけるのかなと。なるほど。
特にこんな伝えたいことがあったんだ!と思わせられるところはなかったけど、私はそんなふうにこの本を見て感じました。うん、面白かった。
村上春樹にしてはちょっと刺々しい描写多めだったかもしれんけど、やはり私は好きでした。
また1つ、こんな作品も描けるんだ!(何様やねん)てことでより一層ファンになりました。
次はねー、何読もうかな。ワクワク。